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田んぼの風景は、こころのふるさと
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- 田んぼは私たち日本人の原風景であり、主食のコメが生産される場所です。昔も今も、広々とした青と緑の景色は見る人に豊かさと安心感を与えてくれます。
しかしいま、その田んぼが危機に陥っていることを皆さんはご存じでしょうか?コメの消費量の減少や余剰在庫により、いわゆる「コメ余り」が全国的にもよく報じられるようになった裏側で、作り手側の農業者数が著しく減っているという問題があるのです。
コメが余っているんだから、山の田んぼが減るのは仕方がないんじゃないか?そう考える方もいるかもしれません。しかし、10年毎におよそ10~15%ずつ減少している一人当たりのコメ消費量(全国平均/農林水産省の資料に拠る)に比べて、県内の農家戸数は同じ10年間でも30~35%も減ってしまっています。いまや県内の農業者の半数以上が60歳を超えており、特に中山間地域では毎年全国から大勢の観光客を集めるような有名棚田にあってすら、後継者不足に悩まされているという厳しい現実があるのです。 -
- 棚田は、そのコメの味と美しい風景をつうじて人間を感動させ、こころを癒し、健全な肉体と精神を育んでくれます。作業を容易にする機械のなかった時代から山の田に水を引き、耕し、稲を植えてきた農家農村には、厳しい自然を巧みに利用する知恵と文化が培われてきました。山の棚田や農山村には食料生産地という観点以外からも、私たち日本人にとって守るべき理由があるのではないでしょうか。
いま手を打たねば、多くが無に帰してしまう私たちのこの共有財産を、子どもたち世代にも引き継いでいくための挑戦です。直接農家にならなくてもできることがあります。何卒ご支援・ご協力をお願いいたします。 -
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プロジェクトについて
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プロジェクトオーナー自己紹介
- ご挨拶が遅くなりました。私、プロジェクトオーナーで、コメ農家+農家民宿うしだ屋の代表をしております 牛田 光則(うしだ みつのり) と申します。
2015年に農家になりたかった妻とともに上越市にやってきて、2年間の農業研修を経て、2017年から大島区の田麦という集落で稲作農家&農家民宿として独立しました。現在はもうすぐ2歳になる娘とともに三人で暮らしながら、コメを作り、一日1組限定の宿をしております。 -
- 2017年の就農時は0.5haだった田んぼは現在1.0ha。1町歩の田んぼといえば、平野部では2~3枚(地域によっては1町歩1枚の場合もあるかも)ですが、我が家は4団地に分かれて15枚。なかなか効率良くとはいきません。それでも宿のお客様には田んぼの農作業体験や生き物探し、水源である集落のブナ林散策にご案内したりして、お子様からご年配の方まで楽しみながら山の棚田でのコメ作りをご紹介してきました。
山の稜線ちかくでも絶え間なく水を得られる秘密、山の田んぼの生態系の豊かさなど、農家であり自然ガイドでもある私たち夫婦の案内に驚き、喜んでくれるお客様の笑顔は、私たちがこの土地にやってきて挑戦してきたことへの確かな手応えを感じさせてくれました。 -
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直面した田んぼの担い手不足
- 農家の高齢化と農地の担い手不足。住民の平均年齢が70歳を超える集落に暮らし、それを間近に見ていながら、しかし私たちが本当にこの問題と向き合ったのは昨年になってからでした。集落で離農された方が出て、集落に近くまた水も良い田んぼなのに、もうこれ以上耕作を引き受けられる人がだれもいない……。離農する人が出るたびに、圃場条件の良い田んぼや大きな団地のなかは親戚や周囲の耕作者でなんとか分担し引き受けます。しかしそれでも限界がきて、とうとう経営に余裕がない新米農家である私たちの元にも話がやってきたのです。
- 話を持ち掛けられた田んぼは、一か所が私たちがよくお客様を「ホタル鑑賞」にご案内していた田 0.9ha。
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- そしてもう一か所が、周囲をブナの森林公園に囲まれた「春の星空を段々に映す田」0.7ha。
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- こんなに素晴らしい田んぼを荒らしたくない。とはいえ、もともと貧乏暇なしで休日もろくに取れていないくらい忙しいのに、新しい田んぼなど……。迷いの中で、次第に私の気持ちは、やるかやらないかではなく どうやったら “それ” が出来るのかと、考えるようになりました。
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私たちの解決策「 田んぼ2町歩、人ひとり」
- ひと夏悩み、いままで5年間の経営を見直しながら考えた解決策が「増える田んぼの売上で、従業員を1名雇用する」です。数反数畝ずつ面積を増やして、ちょっと所得が増え、忙しさはこれまで以上になるよりかは、思い切って新規就農者を1名独立させるくらいの気持ちで増やしてみよう。むしろ自分のため、地域のためを思えば、これ以外の選択肢は考えられませんでした。
私たちの実感では、稲作一本ではなく「半農半X(エックス)=田んぼ × なにか(私たちのような他の事業や手仕事・アルバイトなど)」で生計を立てようと思ったら、条件の良い田んぼで2ha前後が経営面積の一つの目安。それ以上になると機械や施設も自分で揃えて(金銭的にも時間的にも)専業農家的にやらないと難しい。
なので、新規就農者一名の目標所得を300万円として、田んぼ1ha(1町歩)で所得100万円のビジネスモデルを実現できれば、“半農半X” を目指す新規就農希望者をこの中山間地域でも受け入れることが可能になる!というアイデアです。 -
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資金の使い道とリターン(返礼品)について
- 本プロジェクトは「目標達成型(All or Nothing)」です。目標額の達成ができなければ支援は実行されませんが、目標の200万円を達成できた場合は、その資金を元に従業員を1名 雇用します。うしだ屋は個人事業ではありますが、社会保険・労働保険への加入、住宅や軽トラックの貸与などの待遇は適法かつ、お互いが気持ちよく仕事できる環境を目指します。(将来的には法人化することも現在検討しております。)
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「棚田の1俵オーナー」
- 本プロジェクトのメイン商品です。田んぼ0.1ha(1反歩)あたり5俵分のオーナー募集を行います。今回は[一般向け]と[上越市民・旭地区出身者向け]、そして3俵1口の[団体・企業向け]合わせて50口分です。今回は3種の合計が50俵分に達し次第、締切とさせていただきます。※
銘柄はコシヒカリで、特別栽培米 ー化学農薬・化学肥料を50%以上減ー の基準に沿った栽培を行います(すぐには取れませんが認証取得も目指します)。これまでうしだ屋で生産・販売してきた「低農薬栽培米 ー農薬7割減ー 」とは若干異なる見込みですので、あらかじめご理解をお願いします。
ご自宅以外にも、ご家族やご友人宅への送付、あるいはフードバンク等への寄付も承りますので、送付先等についてはプロジェクト達成後にあらためてご希望を取らせていただきます。
※ 田んぼの受託依頼は今後も増えると見込まれるため、締切後でもオーナー希望の方はその旨お伝えください。今後改めて募集をかける際にご案内させていただきます。 -
- ・[一般向け(どなた様でも)]
コシヒカリ玄米60kg、全国への送料×8回まで、田んぼ/里山体験×4回
※ ご来訪時の宿泊代は含みません(参考;大島庄屋の家 6,700円/名、農家民宿うしだ屋 10,480円~/名)
・[上越市民・旭地区出身者向け]
コシヒカリ玄米60kg、田んぼ/里山体験×2回
※ 地区出身者の方は集落名と屋号とご年齢をお知らせください。
※ 米の送料は含みません。直接受け取りにお越しいただくか、送料別途負担をお願いします。
・[団体・企業向け]
コシヒカリ玄米180kg、田んぼ/里山体験×2回
※ 所在地は上越市以外でも可能です。体験は1回につき20名様程度まで。
※ 米発送の際、小分け袋をご希望であれば希望数同封いたします。 -
「創業計画書」「視察の受け入れ(創業計画書付き)」
- 今回の取り組みにあたり作成した「事業アイデアのパワーポイント資料」と、収支シミュレーションを行うために作成した「創業計画書」をお送りいたします。稲作農家の経営に関心がある人はもちろん、ジャンルに関わらず “起業” に興味がある人にも是非ご覧いただければと思います。
また来年1年間は初めての従業員受け入れで私たちも余裕がないことが予想されるため、視察の受け入れは(報道機関の取材や特例を除き)本プロジェクトの支援者様のみに限らせていただきます。 -
ブナ林の散策ガイド&バーベキュー
- 増える棚田の水源でもある、田麦集落自慢のブナ林をご案内いたします。上越市の森林公園でもある田麦ぶなの森園には、30年ほど前に整備された遊歩道や(元)キャンプ場があり、お客様の体力やご要望に応じたブナ林散策のプライベートガイドと、その後のキャンプ場でのバーベキューにご招待いたします。(1組5名様まで/日程は応相談。農作業等の都合により必ずしも第一希望の日に対応できるとは限りません)
散策もBBQも、森を歩ける恰好だけあれば手ぶらでもOK!もしそのままキャンプ泊をご希望であればテントや寝袋等の道具はご持参ください(諸々ご相談はお気軽に♪)。 -
新車の軽トラック名誉オーナー(命名権)
- プロジェクト達成の場合、従業員に貸与するための軽トラックを1台新調いたします。本リターンをご支援いただいた方(または団体・企業様)には、新調する軽トラックの「名誉オーナー」となってきただき「○○号」の命名をお願いいたします。ご来訪時はいつでも、助手席にご乗車いただき、圃場見学へとご案内させていただきます。
またご希望に応じて、コシヒカリ1俵/年を最大5年間、御進呈いたします。
※「棚田の1俵」オーナーとは別枠でご用意しますが、秋の収穫後、年1回でのお渡しとさせていただきます。 -
- 達成できるかもまだこれからですが、来春からの雇用を目指して、移住・就農希望者の募集も本プロジェクト公開と同時に開始いたします。ご興味のある方は、うしだ屋のホームページに掲載した条件やチラシをご覧いただき、良い方がいれば是非ご紹介いただければ嬉しいです!
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一粒のコメから覗く、未来の風景
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- 話が大変長くなってしまいました。ここまでお付き合いいただいた皆様には心より感謝申し上げます。今回の挑戦にあたり、事前にさまざまな方に相談に乗っていただいた中で、とあるビジネスアドバイザーさんにこう言われました。
「意義だけではダメだ。徹底的にお客様本位でなければ」
私もたしかにそう思います。社会的にどんな意義があるかよりも、ご支援いただくその方にどんなメリットがあるのか。どれだけ美味しいお米が貰えて、どんなに楽しい体験ができるのか。これを伝えずしてお金を出してくださる方が、いったいどれだけ世の中に存在するでしょうか? - しかし結局私は、朝晩の温度差のことやブナ林から生まれる水のこと、美味いコメを育てる粘土質のベト(土)のことも、越後田舎体験の名で二十年にわたり都会の子どもたちを迎え入れ、農村都市交流のノウハウを培ってきた地域の素晴らしさについても、敢えて書かずにしまおうと思います。
新潟県内だけでも、棚田オーナー制の取り組みをしているところは他に何か所もあります。きっとどこの土地のお米も美味しく、またそこでの体験は参加した人にとって得難い経験になるに違いないと思っています。
雪国の棚田のお米は美味しいです。私たちうしだ屋は、さらにその上に「中山間地域と棚田の未来を救う、新しい暮らしのモデル」という価値を乗っけたいと思います。 - 一般によく言われるように、中山間地域の未来は本当に暗いのでしょうか? 度重なる自然災害が地方移住への心理的な壁を、コロナ禍がリモートワーク・複業への技術的な壁を、一段と低いものにしてくれました。半農半Xを志す人間が、大規模・無人化された農地と小規模で人間味に満ちた農地のどちらにより魅力を感じるか……答えは考えるまでもないでしょう。
小さな田んぼには小さな田んぼなりの活かし方が、必ずある。人々の食卓を支える大きな田んぼも、子供たちに生物多様性や持続可能な伝統文化を伝える小さな棚田も、どちらもが未来にのこる社会であってほしいと、そう強く願っています。
あなたが食べるコメの一粒の向こうに、若者と子供たちが棚田で働き・遊ぶ風景と、そこに響く賑やかな笑い声を聴いてみたいと思いませんか? -
- 多くの皆様からのご支援を、心よりお待ちしております。
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クレジットカード決済以外のご支援方法をご希望の方へ
- もし現金や銀行振込でのご支援をご希望の方がいらっしゃれば、うしだ屋にご送金をいただければ「支援手続きの代行」をさせていただきます。あらかじめ「お名前」「ご住所」「電話番号」「ご希望のプラン」をご連絡ください。また本プロジェクトについてのお問い合わせ等も下記連絡先まで。どうぞお気軽に、お待ちしております!
コメ農家+農家民宿 うしだ屋
(代表) 牛田 光則
〒942-1102 新潟県上越市大島区田麦1283番地
(Tel) 050-1001-1131
(Fax) 025-333-4916
(Mail) info@ushidaya.moo.jp